8月上旬の様子

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8月10日(金)
 
 Briarwoodモールでプリペイドの携帯を入手(130ドル弱)。午前中はまたEducation Boardに
いって、kindergartenについて聞いてくる。予防接種の点で息子の入園は遅れるかもしれない。
明日の土曜の午前中に予約不用のクリニックがあるので、そこにいってみることにする。娘たち
はうまくすればそこで予防接種問題をクリアできる(あとB型肝炎1本だけなので)。
 CarsDirect.comで新車購入の手続きをする。予算の関係もあってカローラになった。これで
当座預金はだいぶお寒くなるが、しばらくはしのげるであろうと判断して。最悪の場合はレート
は悪いがキャッシングもできるわけだし。
 午後に家主のLindaから電話。水、電気、ガスを自分の名前で登録しなさいとの指示。水に
ついては問題なくいけたが、ガスはsocial security numberがないなら、パスポートを持って
直接オフィスにこいという指示、電気のほうはコンピュータによる指示にしたがって手続きしよ
うとしたがうまくいかなかった。その旨、また家主のLindaに連絡。
 引越しの準備も進める。M氏のところからいろいろとモノを買ったので、これを運び込まなけ
ればならない。結局日曜日の朝に決定。M氏のお住まいと私の新居はきわめて近いところな
のだが、机などを運ぶことを考えるとやはり軽トラックが必要ということで、引越し業者に電話
するもすでに夕方のため通じない。
 寝具なども揃えなければならない。Futonについての情報を集める。Downtownにあるという
M氏の情報から妻が電話帳で店を探す。web上でみるかぎりSears(これはBriarwood モール
内にある)にもおいていそう。

 ということで明日すべきことは

1.軽トラックの手配(8時からオフィスが空いている)
2.予防接種のためクリニックに電話して場所を聞き出し、子供たちを連れていく
3.寝具、家具の調達 

 となるか。子供たちは長いモーテル生活で体調も崩さずにいてくれるが、そろそろ「プール
にいきたい」コールが始まっている。あとちょっとの辛抱。来週になったらたくさんつれていって
やるから。
 

8月9日(木)
 
 家は決まったが問題はこれから。まず今朝はいきなりEmergency Room行きである。家内の
体調が悪化したのである。今回はすでにミシガン大学の健康保険に加入済みなので、まあ安
心。しかし待ち時間が長い。やっと呼ばれていったわいと思っていたら、診察時間もまた長い。
仕方ないので家族のwaiting roomで子供3人とUnoというカードゲームに興じる。子供たちも
母親の体調を案じてはいるが、何ができるわけでもないのでとりあえず遊ぶ。役に立たない心
配など心身に悪影響があるだけである。診察の結果はアレルギーらしい。どうもコーヒーと豆乳
があわなかった模様。診察が終わると午後である。
 昼食をとってから郵便局にでかけ、Citibankに口座登録の書類を送る。これがうまく処理され
ないと、留学資金第2弾が滞り、車が買えない。この手続きには国内でも1週間かかるから、
どうももう1回レンタカーを借りなければならないか。1週間に500ドルずつ取られるのは結構
痛いのだが。
 その後帰宅して休憩していたら、家内から医者とのアポについて相談を受ける。以前、息子の
おたふくでERに行ったときに紹介された病院に、今医者が1人(普段は2人)なのでなかなかア
ポが取れないとのこと。家内の方のフォローアップの診断は来週に予約が入れられたが、子供
たちについてはさらに遅くなるという。うちの子供たちは予防接種が完全でないので、このまま
では学校にいけない。ということでにわかにAnn Arbor Public SchoolのEducation Boardに行
き、予防接種を受けられそうなところを探す。ここの応対は非常にいい。黒人のしっかりした女
性が親切にしてくれ、予防接種が受けられそうな病院のリストをくれる。ちなみにここは4時半
で閉まる。私が飛び込んだのは4時27分というところ。
 日本語がわかる病院に当初はファミリー・ドクターをお願いしようかと思っていたが、住んでい
るところからは遠いし、なかなかアポがとれないようでは困る。ということで、近場でファミリー・
ドクターを探すことを検討する。しかし家内は「私の英語力じゃアメリカ人の先生に説明もできな
いし、向こうの説明も聞き取れない」とぬかす。はいはい、結局おいらの仕事ですね。おいらだ
ってそんなに英語得意なわけじゃないんだぞ。I work hardと今ならInglehart教授にいうだろう。
ただし研究はあんまりだけどね。
 まあ本を読んだり、論文を読んだりは暇を見てできるし、図書館の検索でフルテキストの論文
も手に入る。しかしなかなか研究室にこもれない。高い家賃が泣くなあ。まあ来週の月曜から
は借家住まいなので、少しは集中できるようになることを期待しよう。
 午後6時半にその家主様とアポ。契約を完了する。家の設備の使い方やら、隣の家との境や
ら、庭に水をまく頻度などいろいろ教えてもらう。家主様は女性で以前家族とここで暮らしていた
が、子供が独立したり配偶者に先立たれたりして現在はアパート暮らしとか。説明も丁寧だし
本当に感じのいい大家さんである。
 明日以降は子供の予防接種問題と新居の家具選択問題が主題である。あと、プリペイドの
携帯を購入しようと思う。電話をひいてもらうに関してはなかなか面倒かつtroublesomeなよう
だし、電話機を譲り受けられるのが8月19日だから、それまで電話がないというのは不便だ。
にしてもインターネットといい、携帯といい便利になったものである。これなしで留学されていた
方々のご苦労がしのばれる。
 

8月8日(水)

 今日は家内の誕生日でもある。午前9時過ぎに家のオーナーと連絡が取れる。security depositなどの
額などが示され、今夜8時にということでアポイントメント。
 アポが取れたということで、契約となるとお金を払わなければいけないので、銀行口座を作らなければ
ならない。トラベラーズ・チェックでおつりくださいというわけにもいかないだろうし。ということでISRに近い
East Liberty St.にあるTCFという銀行で口座を作る(夫婦の共同名義である)。アメリカに来なければ小
切手帳なんて持つこともなかったろうなあと、ちょっと感慨。
 そこからSocial Security NumberをとりにFederal Buildingへ。ここはいきなり持ち物検査である。西天
満の領事館を思い出す。デジカメがこれにひっかかり係員がロッカーに入れて、そのカギを渡される。
 窓口で順番待ちの名前を書き、待ってる間に書類を埋める。名前は一文字一文字よばれる。「まさひ
ろ」ではなく「M-A-S-A-H-I-R-O」と。パスポートとIAP-66と申請書とに大学のInternational Centerで
出してくれたcertificateを一緒に出す。数日中に郵送されるので、2週間以内に来なかったらまた来てね
との説明。
 ということで今夜の賃貸契約不成立の場合は、いろいろと困ることになる。まあ大丈夫でしょう、多分
ということでの見切り発車である。
 しかし、こちらもなかなか暑い。というか日ざしが強い。こりゃあサングラスもいるでしょう。しかしやっぱ
り白人さんって肌が白いですね。あんまり焼けないのでしょうか。午前中からお昼にかけて上記の手続
きを行い、買い物に行ってモーテルに戻ってランチを取れば、気分はもうシエスタ。8時のアポの時に眠
いと運転危ないしという大義名分のもとにみんなでお昼寝。
  昼寝して起きたのが5時過ぎ。メールなどチェックしつつ、子供を起こし、夕食の準備。最近、娘たちの
戦力向上には目覚しいものがある。
 妻の体調がイマイチなので留守番。我々は8時のアポに出かける。少し早めに着いたので、家の周り
をうろちょろ。借りる予定の家の前で黒猫がにらむ。「おいおまえら、挨拶は?」という感じ。「よろしくお
願いしますね」と下手に出ておく。
 その後、オーナーが見え、契約について話し合う。この方は女性でミシガン大学の女性センター(って
いうのかな)で仕事をされているらしい。UM gatewayで検索してみたら、何かのprogram cordinatorとし
て名前が出ていた。非常に感じがいい。「これまで外国人研究者に家を貸したことは?」と聞くと、「な
い。これが初めて」だそうで、責任重大である。早速、朝作ったばかりの小切手帳から小切手を切る。
とりあえず契約成立だが、家内のサインも必要なので、明日また会うことに。入居は来週月曜日から。
大きなハードルは一つ越えたが、これで楽になるというわけでもないだろう。これからまだ車の購入も
残っている。新車買ったろと思っているのだが、果たして。
 

8月7日(火)

 昨日、Inglehart教授に会ったためか、夢を見てしまった。ある編集者の方から電話をいただく夢である。
電話での会話で「研究は進んでいますか」と聞かれ、「家探ししながら一生懸命やってます」と答えると、
その方が「私にはあなたの声を聞いただけで、あなたが研究していないことがわかる」といわれてしまう
のである。わかってるなら聞くなと夢に言ってもしょうがない。なかなかこの商売も体に悪い。
 というわけで、ちっとは勉強しないと夢でうなされそうなので、今日は少し資料をあさることにする。まず
は大学近くの中古教科書を扱っている本屋で、Civic Culture、Bowling Aloneなどのペーパーバックを数
冊を購入。一番高いのがCivic Cultureで20ドル以上した。もっと新しい本があとはみんな10ドル代な
のに。
 それから図書館へ向かう。入り口を抜けてまずレファレンス。ここからは直接は本は見えない。端末か
ら検索して、本の場所に行くということらしい。で軽く検索してみると、どうもお目当ての本たちは6階にあ
るらしい。行ってみてまあびっくり。広いスペースに本がぎっしりあるだけではなく、研究個室の数の多さ。
今は夏休みだからあまりふさがっていないのだろうが、それにしても多い。
 ちなみに本の検索がweb上からもできるのは当然として、本の予約などもできる。またシビレルのはジ
ャーナルを検索すると、論文がフルテキストもしくはpdfで入手できてしまうこと。自分の読みたい論文が
どのジャーナルのどのvol.にあるかわかれば、たちどころに全文入手できてしまうのである。こんな研究
環境にいる人たちとは競争にならないというのが実感。
 午後2時に不動産屋でアポ。いい物件が一つあったがお値段が高すぎて断念。これで結局、我々の
最終判断としては、金曜日に最初に見に行った物件に確定。早速、オーナーに連絡を取ろうとするが、
この日は果たせず。
 

8月6日(月)

 Ann Arborにおける家探しについてマニュアルを作ってみました。興味のある方はどうぞ。またコメント
もモチロン歓迎します。
  今日になって初めて今回の留学のsponcerであるInglehart教授に会う。それもたまたま。メールで、
そのうちご挨拶にうかがわせてください、ご都合はいつがよろしいですかと聞いていたのだが、返事を
もらえなかったので、まあそのうち遭うだろうと思っていたらばっちり。ISRの6階でランチを食べに行った
らそこにおいでであった。挨拶をして二言三言ことばをかわす。"Do you work hard?"といきなり聞かれ、
"Yes"と言えなかった自分がちょっと情けない。早いところ家を決めてしまわないとなあ。
 午前中に不動産屋と連絡を取って、明日の午後2時にアポを1件入れる。午後は市役所に駐車違反
の罰金を払いに行く。銀行口座を開いていたら小切手を切って送るだけなのだが、家が決まっていない
のであとまわしにしていたつけがこういうところにくる。でもまあ、市役所には一回きておいたほうがいい
だろう。しかし罰金を払った後窓口の黒人女性に"Thank you, sir"と言われたのにはがっくりきた。大阪
府警で駐車違反の罰金を払いに行って、婦人警官に「社長、おおきに!」といわれるのとあんまり変わ
らないのではないだろうか。情けない。
 午後7時(といってもこちらでは明るい)に不動産屋とまちあわせ。この不動産屋は非常に熱心で、土
曜日にメールを送ってもその日のうちにメールを返してくるような業者である。しかし見せてもらったアパ
ートメントは学生の利用が多くて、子供がのびのび遊べるような雰囲気ではなかった。また、カーペット
のにおいが強すぎて、頭痛がした。家賃も思ったより高いし、ちょっと入れない感じ。
 
 
 

8月5日(日)

 ゆっくり休養の日。観光に出かけるほどの元気はまだない。だがMack Open Schoolに併設されている
プールに午後皆で出かける。娘2人はプールが大好きで、特に上の娘は親より泳ぎがうまい。もう3メート
ルくらいの深さのところに平気で行く。次女もそれについていく。私にも行こうと声をかけるが、泳ぎがあま
り得意でないので冒険を回避する。
 その後、日本と違って笑顔はただではなさそうなマクドナルドで軽食。モーテルに戻って夕食を取ると、
やはり瞼のシャッターがおりてしまう。おかげで夜更かしもせず、アルコール摂取量も激減して、ずいぶん
とやせたような気がする。
 

8月4日(土)

 アメリカに来てから時差ぼけということはないのだが、夕食を取ると激しい睡魔に見まわれる。昨日も例外で
なく、午後8時前には就寝。目がさめてみたら、午前1時過ぎである。目がさめてしまったので、PCをネットに
つないで、再び物件のチェック。今度は2 bedroomのものを中心に検索すると、かなりヒットする物件があった。
あとAnn ArborのPublic SchoolのWebsiteにアクセスし、学校の情報をあさる。どうも小学校ごとの個性がかな
りありそう。そしてESL(English as Second Language)について明記している学校は1校だけであることに気づく。
また昨日行ったうち、安いほうの物件の地域の小学校が実は近場でなく、かなり遠いことにも。
 小学校の観点から物件を4件に絞り込む。来週からはこれらを中心に当たっていくことになる。それから再び
寝なおして7時に起床。午前中に調べた中で土曜日も空いている不動産屋を訪ねることにするが、実際いって
みたらしまっていた。
 その後、大きなfood marketとしてこの辺では知られているMeijersに行き、買い物。午後からは車の相談に
乗ってもらうためにある人とアポ。車以外のことも含めていろいろと話を聞かせてもらう。
 
 

8月3日(金)

 午前中はCPSで過ごす。といっても研究ではなく、コンピュータ環境のアドヴァイザーを待ちつつ、今後の家探し
の方針などをたてる。1件午後3時にアポイントがとれて、中身を見せてもらうことになる。ミシガン大学にはhousing
に関するホームページがあり、ここから検索して連絡を取ったものである。子供3人なら3bedroomといろいろな
人に言われてきたのでその中から選んだが、実際見てみると結構広い。庭も結構な広さなので、これはメンテ
の手間暇金が大変かも。子供は喜んでいたが、家内はイマイチの感じ。ただownerの女性の感じは良かった。
中味も立派だったし。ただunfurnishedでさらに光熱費も水道代も別で家賃が月1550ドルというのは、なかなか
厳しいものがある。もっとも今まですんでいた西宮だって、一軒家を借りればそれくらいはするし、スペースで言
えばこちらのほうが断然広い。そういう意味では決してunreasonableとは言えないか。
 家を見た後、少し不動産屋を回るが、基本的に9月から入居できる物件ばかり。その中ですぐにavailableなもの
が1件あったので、これを見に行く。これは中身を見せてもらうアポイントメントがまだなので、外側だけの見学であ
る。この物件はduplexになっているので、隣にすんでいる人を訪ね、多少様子を妻が聞く。ここは家賃が1000ドル
しないし、近くに学校とプールがあることも、水泳好きの子供を持つ身としてはgood pointである。近くに小さな子供
も住んでいるようだし、多少坂になっているが、子供が冬遊ぶには楽しそう。バス停も近い。中味次第かなというこ
とでその場を離れる。
 車についてもそろそろ悩み出す。昨日M氏と話したときも車の話題が出たけれど、中古車を買ってlemon(スカ)
をつかむ可能性やら手間暇を考えると、新車を買うという着手も確かに有力。さっそくCarsDirect.comで相場を
調べる。子供が3人となるとやはりstation wagon系でしょうかね。車の購入については先達が身近にいるので、
早速メールを書き、相談に乗ってくださいとお願いする。
 それにしても今回の留学ではインターネットさまさまである。これなしに留学してた人はほんとうに大変だった
ろうなと思う。今やインターネットで自分の口座の残高さえ調べられるし、送金もできるのだし。
 

8月2日(木)

 CPSに朝から行く。昨日までお休みだった秘書のOpalさんに会って、昨日聞けなかったことをきくためである。
e-mailのアドレスはどうやったらもらえるかときいたら、コンピュータ環境についてのアドヴァイザとのアポをとっ
てくれた(明日の10時から12時の間)。これでめでたく、umich.eduドメインのユーザになれそうである。
 研究室賃貸料がTravelers Checkで払えることも確認したのち、一旦ホテルに戻ってチェックアウト。プールと
おさらばなので、子供は力が余ってしまうだろう。早く家を決めなくてはと家内にせかされる始末。家内も本当は
ゆっくり選びたいのだが、なかなかそうもいっていられない。
 Hertzで借りたレンタカーのTaurusにもだいぶなれてきた。最初に予約したときはこれより1つ小さいカローラ
を予約していたのだが、荷造りをするうちに入らないのではと不安になり、変更した。これが大正解でみごとに
一家の荷物がおさまってくれている。車も買わなければいけないので、Taurusも有力な選択肢の一つとなりつ
つある。新聞などの中古車情報にTaurus Wagonがあると真っ先に目が行く。
 チェックアウト後は、大学近辺ではがきを探すがあまりいいのがない。カード類はたくさん選択肢があるのだが、
ポストカードは多くない。ということで日本へのはがきはまた遅れそうです。日本の皆様、平にご容赦ください。
 収穫ないまま軽い昼食。子供たちはベーグルサンドを食べる。どうもこちらにはあまりうまいパンがないように
思う(後刻M氏ご夫妻に聞いてもそうだという)。塩分過剰という感じ。ベーグルはおいしかったようだ。去年行っ
たカナダのケベック・シティはパンがうまかったけどなあ。
 昼食後、M氏のアパートメントへ。Packardという大きな通りの近くなのだが、ここが工事中で通れないために、
近距離であるにもかかわらず、結構時間がかかる。到着後、いろいろとmoving saleの品を見せてもらうとともに
現地情報をいろいろと教えてもらう。
 その後は新しい宿へ移動。長期滞在者向けのExtended StayAmericaである。Holiday Innにはキッチンも冷蔵
庫もなく、しかもレストランの食事は合わなかったので苦痛であった。ここはキッチンがついていて、自炊ができる。
ただ、ここはモーテルなので、子供たちをあそばせるプールのような施設がないから、子供は退屈する可能性が
大である。またここは1部屋に2名が原則で、我々のような夫婦+子供複数だと2部屋借りなければならないか
ら、決して安くならない。
 ここのオフィスは忙しいのか、対応もぞんざいである。部屋も隣り合わせで取ってはくれなかったし。ともあれ
久しぶりに家内の手料理にありつくことができた。リップサービス抜きで渡米以来もっともおいしい食事であった。
 ここのところ今一つ体調が良くないので、少し摂生するつもりであるが、家も早く決めなければならないだろうし、
銀行口座も、SSNの手続きも、保険の住所変更もまだである。肝心の研究に着手できるのはまだもう少し先に
なりそう。
 

8月1日(水)

 8月にはいって、Institute for Social Researchの中にあるCenter for Political Studiesのofficeに出頭。
秘書のKleinさんから研究室の鍵を受け取る。研究室を借りるために月750ドルという大金を払うわけなので、
その分もとがとれるように研究に精励しないと。Kleinさんは建物内のいろいろな施設を案内してくれたり、
研究室に来ているスタッフを紹介してくれたりと大変親切。具体的にはDouglas Lemke教授に挨拶をすること
ができた。
 しかしCPSにはすんなり行けたわけではない(去年1度行っているのに)。「CPSどこ?」とISR1階の受付の
女性に聞いたら、Department of Political Scienceを紹介される。この2つは似て非なるものですから、初めて
行かれる方はご注意されたし(って知らないの私だけ?)。前者が研究機関であるのにたいして、後者が教育
機関というこの分類は実は筑波大出身者にはおなじみだが(というか当然筑波大がフォロワーなんですが)、
それでもついつい言われるとそこへ行ってしまうのが、付和雷同的な自分の性格。まあ、ミシガン見学ツアー
の名所が1つ増えたということである。
 CPSではDirectorのW Zimmerman教授や受け入れでお世話になったDr. Loundにお目にかかる。お二人と
も笑顔で歓待していただいた。特にZimmerman教授は「なにか力になれることはありますか?」と最初におっ
しゃってくださって、感激かつ恐縮である。
 いい気分でCPSをあとにして、International Centerへ向かう。ここは留学生やvisiting scholarの保険やsocial
security number取得のための書類を作ってくれる。ここのオフィスの応対はテキパキとしたみごとなもので、
自分から声をかけ損ねて脇から順番を取られようとする人にも、「キミはさっきから待っててくれたね」と声を
かけて対応している。中には明らかに日本人の学生とわかる人たちもいる。学生としてくるのはかなりの決
意を内に秘めてのことだろう。引き締まった顔をしている人、ちょっとshyな表情を見せる人、それぞれであるが、
実り多い留学生活でありたいものですね、お互い。
 保険の申請にあたっては住所を書かなければならないのだが、目下住所不定の身としては一時的なもの
にならざるを得ない。住所変更はwebでやりなさいといわれたのだが、肝心のIDがよくわからないので、あら
めてたずねなければならない(これは後日、ミシガンユニオン地下のコンピュータ環境関連の事務所で取得
した。これがないと図書館のwebsiteも使い勝手が悪い)。

 ICのあとはhousing officeへ。なんといっても最大の問題は家探し。On Campusの施設は学生優先なので、
空きがないかきいてみたらやはりなく、キャンセル待ちとか。この応募のために苦労して英文の戸籍謄本を
作ってきたのに、要求もされなかった。無駄な労力を払わされたと不愉快になっても精神衛生上良くないので、
英語の戸籍謄本を日本で作成するという経験を積むことができてラッキーと考える。自治体によっては出して
くれないところもあるそうだし、そういう意味では西宮市役所さん、アンタはエライ。札幌市役所さん、あんた
なにしとん?政令指定都市が泣くぜ。ということで私は本籍を西宮に移してしまいました。ここでの失敗はこ
の時に不動産屋のリストをもらっておかなかったこと。まあこのオフィスがあるStudent Activity Buildingは
ISRの向かいで近いからいいか。
 housing officeのweb siteはご覧になっていただければわかるが、なかなかのスグレモノと思う。私はこれ
で物件を検索して、明日、不動産屋に物件を見せてもらう予定である。
 Maynard St.の駐車場に戻るとショッキングなできごと。とめるべきでないエリアにとめて20ドルの罰金であ
る。車の運転にやっと慣れたかと思いきやこれである。まあ日本の駐車違反に比べれば安いので、これも市
への寄付と考えることにしよう。
 そんなこんなでホテルに戻ったがまだ明るいので、家族を連れて、候補の物件を見学にいく。建物は古い
が周囲の雰囲気はいいし、地理的には気に入っている。問題は中味なので、これを近いうちに確認すること
にする。
 この日の夕食は中華料理屋さんでとる。ホテルの食事は塩と油がきつすぎて私には合わない。苦しいとき
の中華である。量の多さを計算に入れずに頼んでしまったため、大部分をテイクアウト。明日の朝食となる。
 ホテルに家族と戻ると、ミシガン大学で博士論文を書いて、ディフェンス待ちのM氏から電話のメッセージ。
彼からはいろいろとmoving saleで購入することにしている。明日、お宅に訪問する約束をして今夜はダウン。
子供たちはホテルのプールに入ってから寝た。