2001年9月上旬編

 

 

9月8日(土)
 
 この日は午前中はのんびり。子供たちに用にメールアドレスを取ったりしていました。午後か
らは子供を連れて買い物と、これまでいったことのないGallup Parkという公園へ。ここはAnn
Arbor Jazz and Blues Festivalの会場でもありますが、開園時間前なので普通に遊べました。
ここで子供と景色を眺めたり、入手したばかりのサッカーボールで遊んだり。娘がおなかが痛いと
言い出したので、車に戻ると、急に大雨。娘の腹痛のおかげで大して濡れずにすみました。
 

9月7日(金) 

 昨日今日と少し本を買いました。ちょっとマジメに勉強しようとするとすぐに本代がかかりますね。
そのうち、直接The University of Michigan Pressのオフィスに出向いて買ったSun-Ki Chaiの
Choosing an identity: A General Model of Preference and Belief Formationは、選好形成理論
の最先端をいく野心作です。ちょっと性根を据えて読まないとなあ。
 あと本のほか、パソコンの周辺機器を2つほど。1つはノートPC用のカードモデム。うちにある
SONY VAIOのPCG-QR1Sはモデムつきなのですが、日本でしか使えないそうで、そんなこたあ
ねえだろとつなげてみても、みごとにうんともすんとも言わない。で、クラクラきて、ついにカードモ
デムを購入したわけですが、このドライバーがフロッピーで提供されているのです。ところが我が
VAIOはフロッピーディスクドライブはオプションで、私は買っていなかったのです。ということで、
急遽、USBポートにつなぐフロッピーディスクドライブも購入。これでVAIOもネットにつなげます。
 またこの日はジョン・キャンベル先生のお宅でパーティがあり、家族で参加させていただきまし
た。パーティの趣旨はミシガン大学近辺にいる、社会科学研究者+学生で日本に関心のある人
たちの交流というのが1つ、そしてもう1つ重要な趣旨は、博士論文のディフェンスを終えたお二方
のお祝い。このうちのお一方のディフェンスは見学させていただき ましたし、なにより彼には生活
のセットアップで大変お世話になっています。もうひとりの方にも日ご ろより大変可愛がっていた
だいている;pので、このお2人にはぜひお祝いをと思っていました。
 パーティは大変楽しいものでした。多くの方ともっともっとお話をしたかったなあ。しかし自分の英
語力のなさには(and 進歩のなさには)相変わらずあきれてしまいます。
  来週からはRonald Inglehart教授のセミナーに出ることになりました。いよいよ少しは留学らしく
なってきたかな。
 

9月5日(水)

 学校は本格的に新学期。私のほうもこれまでは子供たちの学校、家内のコミュニティ・カレッジ
と、自分が留学にきたと言うより、家族の留学の世話をしに来たに等しい状態だったのですが、
今日はICPSRにでかけて、データにアクセスする方法などを聞いてきました。お目当てはWorld
Values Survey。うまいことアクセスに成功したので、これから分析していきたいと思います。
 また、以前にここで書いた比較政治学の教科書用草稿が手元に集まってきました。読んでいて
非常に勉強になります。そろそろ私の草稿の修正の方向について、真剣に考えなくてはなりませ
ん。
 私の執筆担当部で少しだけ取り上げた文献の中に、David Laitin Identity in Formation, Cornell
University,1998.というものがあります。旧ソ連領内でありながらロシア共和国の領土から除外され
た地域の人々を取り上げて、アイデンティティの形成について論じるという著作です。これを読みな
がら、秋野豊先生の事を思い出してしまいました。
 「なぜ人は殺しあうのか」という問いを抱えたまま、タジキスタンで秋野先生は凶弾に倒れられた
わけですが、彼はその答えを持って天上に上ったのでしょうか。Laitinの本を読みながら、この本の
感想を秋野先生の口から聞きたかったなあと思いました。いずれ天上で秋野先生と語り合うネタに
するために、この本は味わって読もうと思います。
 

9月2日(日)

 日曜日ということで、日中は買い物、夕食は和食レストランに繰り出しました。Saicaという
Plymouth Road 沿いの店で、すし、さしみ、うな重、弁当、そば、てんぷらなど家族それぞれ
が食べたいものを満喫。日中の買い物でも、餃子、お茶のペットボトル(この辺で買える場所
はきわめて限定されている)、ラーメン、かっぱえびせんなど日本のものを買いあさる始末。
でもやはり日本にいるときよりは割高になります。
 精神的にはほとんどホームシックとは無縁ですが、食事の嗜好の強固な保守主義にはな
かなか抗しがたいものがありますね。
 

9月1日(土)

 9月になってしまいました。この前このページを更新したのが8月21日ですから、およそ
10日ぶりになります。その間何をしていたかというと、おたふくかぜの療養と、自動車+保
険、原稿の執筆、家庭への電話導入、子供たちの入学準備などです。おたふくかぜのほ
うは、もう完治と思ったら別の症状が現れ、いまだTylenolのお世話になっております。これ
は大変効くので日本にももって帰ろうかと思っています。

 そんな状況でも〆切は待ってくれないと、ひいひいいいながら原稿を書きました。これは
比較政治学のテキストの1章になるはずで、来年の春に出版される予定です。ちなみに私
の担当部分は「政治文化論」です。編者、執筆者間での議論を経て修正し、最終稿が出
るのはいつになるのでしょう。来月10日には別の原稿の〆切も口をあけて待っています。
まあ講義も会議もないわけですから、なんとかできると思うのですが。
 
 生活のセットアップで未解決なのは、車のナンバープレートと免許です。前者は、ディーラ
ーに問い合わせたところ、来週の早いうちにくるはずとのこと。後者は路上試験を請け負う
会社からの電話待ちです。
 
 今日はスタジアムでフットボールの試合があるらしく、スタジアムから歩いて5分の我が
家の前を、大勢の人が通っていきます。また、臨時の駐車スペースを10ドルや15ドルで
提供するというプラカードを持って、近所の人が出てきています。好天のなかで好ゲーム
が生まれるでしょうか。アメリカン・フットボールのルールも知らない私ですが、帰国する頃
にはルールも覚え、「Go Blue!!」と叫ぶようになっているのでしょうか(青はミシガン大学の
スクールカラーらしいです)。
 
 結局渡米して1月あまりの間、あんまり遊んでませんね。観光らしきものといえば、隣町
のYpsilantiにお祭りを見に行ったくらいでしょうか。またSan Franciscoのアメリカ政治学会
にも行けなかったのはかえすがえすも残念でした。来年、再来年は絶対に行きたいと思い
ます。